ミドルシニアに最適な転職時期はいつ?転職前の動きと優良企業の見つけかた

ミドルシニアといわれる年代になると、現在の会社でもそれなりの役職についていることが多く、転職には細心の注意を払う必要があります。ある程度経験を積んだミドルシニアこそ、これまで転職の経験などほとんどありません。そのためいざ転職を検討しても、実際どのように動けばいいのか悩んでしまうのです。

そこで当記事では、転職に最適な時期や波風を立てない転職活動の動き、そして今よりも働きがいのある優良企業の見つけかたなどについて、詳しく解説していきます。ぜひミドルシニア転職を成功させるきっかけにしていただければ幸いです。

ミドルシニアが「隠れたいい企業」に転職できる時期は?

ミドルシニアが「隠れたいい企業」に転職できる時期は?

中途採用の求人が増えるのは、一般的に2月〜3月と9月〜11月といわれています。理由としては「採用計画を達成するための未達分の補充」「退職者の欠員補充」などが考えられます。特に今は新卒採用が過去最高の売り手市場であり、大手以外の企業は新卒採用に苦慮しているので、その分を中途採用で補おうとしている状況です。

また、昨年から続く売り手市場の新卒採用は、エントリーから選考開始までが3カ月間という短期間にもかかわらず、「学生の態度が “準備万端派” と “のんびり派” に二極化している」というニュースも流れてきております。

そのため企業の人事サイドは、採用したいと思う人材の確保に必死になっています。そんな中、キャリア採用(中途採用)の現場はどうなっているのでしょうか。

優秀な人材の獲得に大手企業も大苦戦

上述したとおり、中途採用は2~3月と9~11月が求人数の増える時期です。しかし今は、大手企業でさえ、優秀な新卒候補者を囲い込むためにかなり苦戦しています。ましてや中小・中堅の新卒採用となると、大企業の活動が一段落してからでないとある程度の見通しが立たないので、採用したい人材の絞り込みについては更に難易度が高まります。

中小・中堅企業の人事担当者の中には、「入社する4月のギリギリ直前まで採用者を探す」といった覚悟を決めている人もいるほどです。

キャリア採用に力を入れる中小・中堅企業

そうした中、一部の中小・中堅企業の中には、本来新卒枠として予定していた採用枠を早くからキャリア採用枠に切り替えだしたところもあります。大手の動きが落ち着かないと採用を見極められない新卒よりも、より確実性の高いキャリア採用のほうが、採用計画も立てやすいと考えたわけです。

具体的には、第2新卒世代の20代中盤を筆頭に、30代半ばくらいまでの人材をメインターゲットにする企業が増え始めています。また人材不足を補うために、30代後半から40代後半の層へ対象を広げている企業も出てきています。

2017年には、森下仁丹が「第四新卒募集」と銘打って、大々的にミドルシニアの採用広告を出しました。ほかにも成長著しい企業では、「実力があれば年齢なんて関係ない」というところもあります。

年々需要が増すキャリア採用

年々需要が増すキャリア採用

つまりこれまで新卒向けに枠を確保していた企業が、新たな採用ターゲットとして間口を広げ始めているということです。その中には大企業ほど知名度はないものの、事業内容に魅力があり、将来性があるものも多々あります。今後キャリア採用情報等をこまめにチェックしておくと、これまで知らなかった優良企業の求人情報に遭遇できるかもしれません。

もちろん転職するからには、相手先企業に「この人、採用したい!」と思ってもらえるよう、自分の市場価値を高めておく必要があります。これを怠ると、いくら応募しても「お祈りメール」ばかりもらうことになり(※「お祈りメール」とは、企業からの不採用通知のこと)、だんだん焦ってくるという悪循環にはまってしまうでしょう。

ミドルシニアが転職前にやっておくべき3つのこと

先ほどお話したように、ミドルシニアが転職を成功させるには、自分の市場価値を高めておくことが大前提。しかしそれだけではまだ足りません。ミドルシニアの転職は、いくら準備してもし過ぎるということはないのです。

ここではミドルシニアの転職をより確実にするため、転職前にやっておくべきことを3つご紹介します。

1.転職の理由と目的を明確に

まずやっていただきたいのが、転職の理由と目的を明確にすることです。あなたはどうして転職したいのでしょうか?

正直にいって、現在の仕事に100%満足している人はほとんどいないでしょう。皆なにかしらの不満や問題を抱えながら働いているのです。しかし、もしかすると現在の職場でも、その問題点は改善できるかもしれません。

また、理由を明確にしないまま転職すると、次の職場でも同じような問題に悩まされる可能性が高いです。ある程度の年齢を超えてからの転職は、非常にエネルギーを消耗します。人間関係や待遇面に不満があるからといって、安易に転職へ逃げることだけは避けましょう。

2.転職のメリット・デメリットを把握

2.転職のメリット・デメリットを把握

転職を検討しているときは、どうしてもよいことばかりをイメージしがちです。しかし必ずしもよい条件で転職できるとは限りません。今よりも条件が悪くなる可能性も決して少なくないのです。

本当に転職をするべきなのか、転職した場合のメリットとデメリットをしっかりと整理してみてください。

メリット例 デメリット例
新しく人間関係を築ける 今の会社よりも転職先の規模が小さくなる場合もある
希望の職種につくことができる 収入が下がることも多い
ある程度の年収を期待できる場合がある 新しい会社に馴染めるとは限らない
管理職として部下がつくことも多い 新しくクレジットカードやローンを組むのがむずかくなるケースも

 

3.自分のスキルの棚卸し

ミドルシニアの転職では、即戦力が求められます。自分はなにが得意で、転職先にどういったメリットをもたらすことができるのか、転職する会社にそのことをしっかりとアピールできなければ、転職はむずかしいでしょう。

同時に、苦手なことやこれまで挑戦してこなかったことも整理してみてください。もし転職までにまだ時間があるのでしたら、その期間に苦手なことをできるようにしておくのも有効です。ワード・エクセルの高度な機能を覚えたり、英語や専門分野の資格を取ったりするのもいいかもしれません。またある程度のハードワークに耐えうる健康な体も、広い意味では立派なスキルです。体調を整えておきましょう。

いずれにしても、いつでも自分をアピールできるように、転職先で役に立つスキルを明確にしておいてください。

ミドルシニアが円満に退職するために!ベストな転職時期はいつ

ミドルシニアが円満に退職するために!ベストな転職時期はいつ

転職をするからといって、これまで働いていた会社をないがしろにしていいわけではありません。むしろきちんと礼を尽くして、「辞めないでください」といわせるくらいになりたいもの。迷惑をかけて悪い噂が流れれば、いつ転職先やこれから取引する会社の耳に入らないとも限りません。

円満に退社するためのベストな転職時期や転職の流れをしっかりと頭に入れておきましょう。

在職中・退職後?転職活動はいつやる?

前述のとおり、中途採用の求人が増える時期は、2〜3月と9〜10月です。その月に合わせて転職活動する人も多いですが、退職前・退職後いつ転職活動をするべきかお悩みの人も少なくないはず。

通常は在職中に転職活動をして、転職先が決まってから退職を申し出る人が多いようです。面接や入社日の調整がむずかしいというデメリットはあるものの、継続して収入を確保しながらなので、ゆとりを持って転職活動ができます。

一方で一旦退職してから転職活動を始める人もいます。ただ退職してからでは、長期間転職先が決まらずに、条件の悪い転職を余儀なくされるケースも。自分の性格などにもよりますが、できるだけ在職中の転職活動をおすすめします。

ミドルシニア転職の流れ

ミドルシニア転職の流れ

まずはしっかりと準備です。スキルの棚卸しや転職理由の確認なども、この時期までには終わらせておきましょう。準備が整ったらあとは実際に転職希望の会社とコンタクトを取っていくのですが、退社の意思表示をする時期については慎重に検討すべきです。

一般的に転職活動は3〜6カ月が平均といわれており、あまり早く退職を伝えても、転職活動がやりづらくなるケースも考えられます。通常、退職の1〜2カ月前までに退職を申し出るのを通例と定めている会社が多いので、それまで転職のことはあまり表に出さないほうが無難です。

転職は求人の需給バランスで成り立つ

転職は求人の需給バランスで成り立つ

一般的に転職希望者が活発に動く時期は、2月〜3月と9月〜10月です。これは、「年度末や期末の切りのよい時期に退職」「賞与をもらってから退職」といった意図で活動していることが推察されます。

また、中途採用の求人が増えるのも、2月〜3月と9月〜10月です。つまり企業からの求人が増える時期と、求職者が積極的に動く時期はほぼ一致しているといえます。

「求人案件が多い = いい案件がある」ではない?

求人案件数が多い時期に活動すると、応募先の選択肢は広がります。ただ同時に応募者も増えているので、魅力的な案件は当然競争率が高くなるでしょう。反対に求人案件の少ない時期は応募先の選択肢は少なめですが、魅力的な案件に出会う確率は高くなります。応募要件に当てはまってさえいれば、選考プロセスまで進める確率が増えるのもこの時期の特徴です。

求人案件が多く出る時期に、「いい案件」がたくさん出るとは限りません。中には、「年度末の求人は、元々の採用計画未達を補おうとしているもので、要するに人が集まらない案件」だという人もいます。全てがそうとは限りませんが、個人的に「転職は縁」だと思っています。いい縁はいつ舞い込むかわからないものですが、普段からアンテナを張って、いい縁を手繰り寄せられるように準備万端な状態にしておきましょう。そうすれば時期に限らず、いい話がいつか飛び込んでくるはずです。

企業側が求人を控えるケースも

ちなみに4月~6月くらいまでの期間は、企業サイドが中途採用を控える時期といわれています。これは4月に入ると、新卒の入社対応や次年度新卒採用準備で、人事部門が繁忙期になるためです。

特に近年は、大手企業の新卒就職活動解禁時期に変動があるため、大手以外の企業は新卒採用活動の集中時期を定められない状況にあります。となれば必然的に中途採用の時期もずれ込みます。自分が希望する時期に転職したいと考える人は、こうした状況も視野に入れて計画を立てるとよいでしょう。

魅力ある企業を見つけるには?

魅力ある企業を見つけるには?

転職活動をしている中で、「なかなか興味を持てる企業に巡り合えない」という悩みを持つかたも多いと思います。転職サイトで条件検索しても、いつも同じような企業しかなかったり、エージェントから紹介される企業もイマイチ特長がわからなかったり…。

ここからは「魅力ある企業の見つけかた」について、あれこれお話ししてみたいと思います。その前に、皆さんにとって「魅力ある企業」とはどんな企業でしょうか。これはもう、人それぞれでしょうね。高い報酬を出してくれるところ、福利厚生が充実しているところなどもそうだと思いますが、ここでは「企業の事業内容がおもしろく、将来性があるところ」と定義して話を進めます。

優良企業はPR下手?

企業PRの露出度が高い企業については、皆さんもある程度その企業について理解し、イメージを描けると思います。しかし、世の中は圧倒的に中小規模の企業が多いわけで、当然のことながら皆さんの知らない企業がたくさんあります。そして私がエージェントの仕事をしていてつくづく感じるのが、「中小規模の企業はその大多数がPR下手」だということです。

そういう話をすると、中小企業の経営者や人事・広報の担当者から「うちは大企業じゃないんだから、そういうところと同等にPRコストなんかかけられないんだよ」とお叱りを受けそうですね。

しかし、コストをかけてPRすればいいというものではありません。それよりも私が申し上げたいのは、「企業としての魅力が十分あるのに、それを上手に伝えきれていないのがもったいない」ということなのです。

企業の魅力を直接感じることの大切さ

先日「TOHOKUなんとかすっぺ会議」を開催しました。参加した企業は、正直なところ、誰もが知っている有名企業というわけではありません。しかしそれぞれの経営者や人事責任者が自社のことを語りだすと、「いやあ、こんな面白い会社、知らなかった!」「こんな仕事やってみたい!」と、参加者の目がみるみるうちに変わっていったのです。

最終的には、興味があるからもっと話を聞いてみたいというケースが続出し、実際にエントリーにつながったケースも出るなど、会議は大成功に終わりました。

企業の魅力は、基本的に企業ホームページや会社案内などから、十分汲み取れるものだと思います。しかし残念ながら、デザインや情報量などによって、伝わりかたに差が出てしまうことが多々あります。極端な話、事業内容自体はあまり魅力がなくても、動画やデザインを駆使したかっこいいホームページだと、なんだかその企業が等身大以上によく見えるものです。またその逆もしかり…。

私は企業の魅力を知るための第一歩は、「その企業の経営者の話を聞くこと」だと思います。

企業の魅力は経営者が語る

企業の魅力は経営者が語る

企業の将来や夢について一番深く考えているのは、その企業の経営者です。求人情報や人事が語る企業の話は、仕事の内容と企業概要が殆どです。でも経営者は、企業の将来像を語ります。その企業をどんな風にしていきたいのか、それを実現することで社会にどんなことを還元したいと思うのか。経営者が語る「企業の話」に共感できるかどうかを、転職のバロメーターにするのはとてもいいことだと思うのです。

とはいえ、企業経営者の話を直接聞くことはなかなか難しいですよね。

一番いいのは、経営者が話す場に足を運ぶことですが、それが難しい場合は、例えば「〇〇大賞」などといったアワードを受賞している企業を検索して、その企業の経営者インタビュー記事を読むのはどうでしょうか。

企業ホームページや採用情報以外のところから積極的に情報を集めると、「こんな企業があったなんて知らなかった!」と思える素晴らしい出会いがあるかもしれません。

まとめ

今回ミドルシニアに最適な転職時期や、転職前の動きと優良企業の見つけかたをご紹介してきました。ミドルシニアの転職希望者は、自分のできることを明確にして、転職先企業にどんなメリットを与えられるのかをしっかりとアピールしなくてはなりません。

また、転職がうまくいきやすい時期を見極め、トラブルなく転職できるようにきちんと計画を立てて動くことも必要です。

ただ、転職を希望する人が魅力的な企業を見つけるのは、簡単なことではありません。私たち転職エージェントの役割の一つとして、そうした「魅力ある企業」の「埋もれた魅力」をわかりやすく求職者の皆様に明示することが重要だと思っています。雇用条件や企業概要だけではなく、なにがその企業の魅力なのか、それを企業になり代わって伝えていけるよう、これからも努力し続けます。