若手とミドルシニアの転職の違いとは

今回は、若手の転職とミドルシニアの転職の違いということについてお話します。ミドルシニアになってから転職に苦戦されている方の中には若いときに順調な転職活動をした、わりと転職活動がうまく行った、こういう人も少なくありません。そういう人は若いころにやった転職活動をそのままなぞっているために長期化する、苦戦するということになっています。若手の転職とミドルシニアの転職を比較し、いったいどんなところが違うのか、整理して考えてみたいと思います。

若手に期待されること

若手の場合、採用する側からすると、いわば「固定者採用」と言えるのではないでしょうか。会社としては将来できるようになることに期待して人材投資をするという形になります。したがって入ってすぐに難しいことが出来てほしいという訳ではありません。最初のうちは任せる仕事もシンプルです。素直に先輩、上司の言うことをよく聞いて、一生懸命取り組んでくれればいい、二三年のうちに会社の収益に貢献してくれればいいというような期待値であることも少なくありません。この場合、人材要件は複雑ではなく、幅があります。比較的給料も安いので、採用に対するハードルも低いです。入社後にきちんと教育すれば、仕事も出来るようになっていくと考えて採用しますので、それほど情報量が多くなくても、採用が可能なわけです。会ってみて愛想が良くて、入ってから会社のメンバーと馴染んでくれそうだと思えば、決断出来るのだと思います。

ミドルシニアに期待されること

一方で、ミドルシニアはどんな期待をされているのでしょうか。ミドルシニアの場合、若手のように将来成長してくれればいいというわけには当然ながらいきません。今すぐやってほしい課題がある、そういう場合にミドルシニアを採用するということになるのです。なにか特別なオーダーがあるという時です。今度新しく支社を出すというところで、何人の部下を束ねて来期までに十億の売り上げを上げて欲しい、そういった期待があるわけです。そうすると、それができるかどうかという人材要件は複雑かつ具体的になってきます。その業界の商品知識、専門知識、業界知識というのはあるだろうか、技術領域に対する知見はあるのだろうか、あるいはこれぐらいの部下を任せられるマネジメントスキルを持っているのだろうか、といったことを確認しないと採用ができないのです。

どこでも成果を出せるスキルを明らかにする

これまでの業績・成果だけではダメ

では、今までの業績・成果が書いてあればそれでいいのか、というとそれだけではいけません。なにせ、今までいた会社とこれから入る会社は環境が違います。環境が違いますので、前にいた会社で出来たことが、今度の会社でできるかどうか、というのは正直なところわかりません。前の会社では支店長をやって十億の売り上げを上げていましたという話であっても、優秀な部下がいて、上司のアドバイスがあって、会社の有名な看板があって顧客リストもある、そういう環境で成果を上げたというものが、今度の新しい会社で会社の規模もまだ小さくて、有名な会社ではなく、新規事業で顧客リストもない、そういう状況の中でメンバーも不慣れなものばかりとなったときに、それでも本当に同じような成果が出せるのかということは、わかりません。

経営者が知りたいこと

相手の経営者が知りたいと思っているのは、これまでの会社での成果もさることながら、その環境から外れたときに、本当にこの人が出来ることは何なのかということを知りたいのです。環境を問わず、これまでの会社でなくてもできることを相手にしっかりアピールできないと積極的な採用につなげていく事はできないのです。当然の事ながら若手と違ってある程度のキャリアを持っている人ということになると、それなりの給料を払って採用をするということになりますので、やはり慎重にならざるを得ないのです。

職務経歴書の冒頭は相手に合わせて端的に

では、情報量が多ければいいのでしょうか。そこもまた難しいところです。自分のキャリアを事細かに伝えようとして、職務経歴書が5枚になり6枚、7枚となってくると、今度は相手の読む気力が失せてきます。最後まで集中力持って読むということが難しくなります。エントリー者が一人だけならまだしも、十人、二十人エントリーしている時に、それだけボリュームのあるものを読み込んでいくのは、負担が大きいのです。そうだとすると目に付くところ、冒頭の部分できちんと相手の興味を引くことが書いてあるかどうかが重要なポイントになってくるわけです。何を書くのかというと、やはり、相手の企業課題を解決できるということを示すストーリーと根拠となる情報を明確にレジメに書くことが必要なのです。そうでなければ、なかなか検討の遡上に乗ってきません。このあたりが若手の転職と違うところです。

盛りすぎないこと

職務経歴書の中身も、ご自身ができる内容をしっかり書いていただく必要はありますが、ここでも注意点があります。即戦力として相手から期待されなければ、検討の遡上に乗りませんが、あれもできるこれもできると盛りすぎるのも考え物です。盛りすぎると、入ってきてから、あれ?となっていまい、信頼関係があっという間に崩れていってしまいかねません。あれは嘘だったのかなといったことになってくるといづらくなってしまい、早期退職につながってしまうこともないわけではありません。ぜひ、客観的に自分ができる事というのを洗い出し、これが出来るということについて、自信を持って語ることが大切なのです。この点も若手の転職とミドルシニアの転職の大きな違いです。

知命塾ではポータブルスキルが明らかになります

知命塾では、みなさんのポータブルスキル(社外でも通用する汎用的なスキル)が明らかになります。多くの方が自分の強みがない、わからないと言われますが、自分の強みはなかなか自分ではわからないものです。知命塾では、一緒に受講する仲間の思考フレームを利用して自分の強みを明らかにします。その時には当然、その根拠となるエピソードも明確になりますので、そうしたものが職務経歴書に反映され、面接の時の話になってくるのです。ぜひ、ご活用ください。