ミドル世代以上の方から相談を受けていると、ほとんどの方が「これからは世の中の役に立つような仕事をしたい」とおっしゃいます。
60歳以降も働き続ける社会なら、キャリアの後半戦は社会の役に立ちたい。そうした高い志をもったミドル世代が増えているのは、本当に素晴らしいと思います。
ところが、具体的にどういうことをしたいのか尋ねると、なかなか答えは返ってきません。どうもほとんどの人が、具体的な志の探し方がわからないようです。
そこで今回は、志ある仕事をするために知っておくべきポイントを3つほどお話していきます。志のある仕事をしたいとお考えの方は、ぜひ参考にしてください。
=目次=
1.自分のなかにある「志向性」の探し方
まず大前提として、「志」はどこからか降って湧いてくるものではありません。志向性は自分のなかにしかないのです。
この章では、まず自分のなかにある「志向性」の探し方を解説します。お話しするのは以下の3点です。
- これまでの自分を振り返る
- 他者による客観視の必要性「知命塾」の活用
- 志を目標に落とし込む
それではひとつずつみていきましょう。
これまでの自分を振り返る
まずはじっくりと、これまでの人生を振り返ってみましょう。
当然社会人以降のキャリアを中心に考えていくのですが、できれば小学生くらいからスタートして、中学生〜高校生〜大学生といった節目ごとにまとめてください。各エピソードは、できるだけこまかく書くのがポイントです。
具体的には、以下のようなポイントをまとめます。
- 好きだったこと
- イヤだったこと
- ハマったこと
- うまくいったこと
- 失敗したこと
上記を意識しながら自分の人生を振り返ると、自分がどういうことに喜びを感じるのか・自分はなにをやりたくないのか・自分の思考にはどういう傾向があるのか、なんとなくわかってきます。
それが「あなたの志向性のタネ」です。あくまでもタネですので、現段階では小さくて不明瞭でも十分。小さな志向性のタネを目標に落とし込む方法については、またのちほどお話しします。
他者による客観視の必要性「知命塾」の活用
志向性を探す際にもっとも重要なのは、「客観性」でしょう。第三者からみた自分を確認する時間は、必ず設けるべきです。
自分と深く向き合うのはもちろん大事。しかしその一方で、「自分で自分のことは、案外わかっていない」ということも知っておかなくてはなりません。
友人や上司の自分に対する評価と自己評価が大きく違うという経験は、誰もが一度はしたことがあるのではないでしょうか。そう、他者がみる自分と自分が思う自分は、自分が考える以上に違うものなのです。
まずは友人や会社の同僚に聞いてみるのもいいでしょう。しかし友人や近しい人の意見は、どうしても主観が入り込みやすいもの。客観性という意味では、少々信頼性に欠けます。
そこでぜひ活用してもらいたいのが、社会人材学舎で用意している個人向けキャリア研修「知命塾」です。知命塾については、またのちほど詳しくご紹介します。
志を目標に落とし込む
ここまできたら、今度は前述の「志向性のタネ」を具体的な目標に落とし込む段階です。私たちは社会人ですので、この段階で、どういった仕事がしたいのかを明確にしていくことになります。
志を目標に落とし込むポイントは、大きく4つ。
- とにかくやりたいことを決める
- やりたいこと・できること・やるべきことをきちんと区別する
- 期限を決める
- いつも気になる社会の課題に取り組む
これからのキャリアを考えるうえでもっとも基本になるのは、やはり「やりたいこと」です。やりたいことを中心に、できること・やるべきこともしっかりと明確にしていきます。
そして重要なのが、すべて期限を決めることでしょう。厳しい言い方をすれば、期限のない目標は単なる絵空事です。実現するかは二の次、期限に向かって計画的に行動することが重要なのです。
また志という意味では、ただやりたいことをやるだけでは少々物足りません。やりたいことに「社会性」が加わったとき、はじめて「志」に昇華するのではないでしょうか。
「高齢者にも使いやすいキャッシュレスサービスを提供する」
「スーパーの廃棄ロスを削減するための管理システムをつくる」
など、内容はなんでも構いません。とにかく、自分が社会的に改善したいと思っていることをぜひ意識してください。
2.「知命塾」で志を言語化する重要性
自分ひとりで内面を振り返るだけでは、じつはあまり意味がありません。大切なのは、志のタネがみつかったら言語化して、必ずほかの人に聞いてもらうことなのです。
言語化するだけならノートに書き出せばいいと思うかもしれませんが、正直あまり効果があるとはいえません。知っているのは自分だけなので、いくらでも楽ができてしまうからです。だからといって友人に話しても、おそらく「頑張れよ」でおしまいでしょう。
できれば価値観の違う第三者と、自分の志向性について検討しあえるのがベストです。ところが身近にそういった場所は、なかなかみつかりません。
でも安心してください。社会人材学舎には、個人向けキャリア研修「知命塾」があります。
知命塾のワークショップでは、一緒に参加する仲間とキャリア開発のプロである講師から、他者による客観的なフィードバックがもらえるのです。
もちろん自分の内面をしっかりみつめる時間もたっぷりと取ります。内省と他者評価の両面から本当の自分に気づけるのが、知命塾の大きなメリットです。
ぜひ活用してみてください。
3.志のある仕事を獲得する方法とは
知命塾の力を借りて、自分にとっての「志のある仕事」が明確になったら、次はどうやってその「志のある仕事」を獲得できるのかを考えなくてはなりません。
最後にこの章では、志のある仕事を獲得する方法について詳しく解説していきます。解説するポイントは以下の4点です。
- 幅広い人脈ネットワークをつくる
- 人脈ネットワークへ自分の志を表明する
- 信頼できる相手の意見をうまく取り入れる
- 定期的に「1.志向性を探す→2.『知命塾』で志を言語化→3.志のある仕事を獲得する活動」の流れを振り返ろう
詳しくみていきましょう。
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幅広い人脈ネットワークをつくる
志のある仕事というのは、ようするに社会的意義のある重要な仕事です。したがって、求人サイトやハローワークの求人では、残念ながらみつけることはできないでしょう。
しかしあなたにとっての「志のある仕事」が確実にみつかるルートは、誰にもわかりません。そうなると、まずあなたがやることは、「幅広い人脈」をつくることではないでしょうか。
とはいえ、社内の同期といくらお酒を飲みにいっても、おそらく仕事にはつながりません。少々打算的に聞こえるかもしれませんが、ここでいう人脈とは、あなたに仕事をもってきてくれる人です。
最終的にはご縁のある人全員と繋がりをもてればベストですが、まずは弊社のようなミドルシニアに強い転職エージェントや会社の人事部の先輩、取引先などが確率は高そうですね。
また仕事の研修会で知り合った人や、あるいはまったく利害関係のない趣味の知り合いから、紹介を受けるかもしれません。いずれにせよ、志のある仕事に就きたいのなら、仕事につながる幅広い人脈をつくろうという意識は忘れないようにしましょう。
人脈ネットワークへ自分の志を表明する
人脈ネットワークができてきたら、その人脈に対して必ず自分の志を表明しましょう。もしかすると、「恥ずかしくてなかなか言えない」と思うかもしれませんね。でも志のある仕事をしたいなら、そういった感情は思い切って捨ててください。
相手が迷惑に思うような伝え方は避けるべきですが、話してみると相手は案外好意的に受け止めてくれるものです。とにかくあなたが、志のある仕事に就きたいと思っていることと、その理由を表明しない限り、誰かが手を差し伸べてくれることはありません。
だってあなたがなにをしたいのかを知らないのですから……
信頼できる相手の意見をうまく取り入れる
自分が志について表明すると、なんらかのフィードバックをもらえることがあるでしょう。もしかすると、あなたにとって耳の痛い話かもしれません。
それでも、いや耳の痛い話こそ、あなたにとって財産になります。あなたが考えもしなかったマイナス面をタダでアドバイスしてくれるのですから、冷静に考えれば非常にありがたいことです。
もし納得できる意見ならば、どんどん取り入れていきましょう。志をよりよいものにバージョンアップする最高のチャンスです。
定期的に「1→2→3」の流れを振り返ろう
さまざまな人脈からフィードバックや仕事の紹介を受けて、納得のいく仕事をみつけられたら、あとはその仕事を頑張るだけでしょう。
もちろん定期的に、自分の志を振り返り、バージョンアップする気持ちは大切です。
もしなかなか志のある仕事がみつからないのであれば、おそらくなにかがうまく噛み合っていないはず。そうであれば、これまでおこなってきた、
- 志向性を探す
- 『知命塾』で志を言語化
- 志のある仕事を獲得する活動
また時間が経てば、志は変化していくものです。納得いくまで何度でも「1→2→3」のサイクルを回して、理想の仕事を獲得できるように、少しずつでも前進していきましょう。
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まとめ
今回は、志ある仕事をするために知っておくべき3つのポイントについて、お話してきました。
もしかすると、すぐには「志ある仕事」をみつけることはできないかもしれません。でも決して諦めずに、何度でも「1→2→3」のサイクルを繰り返してください。いつか必ず結果は出るはずです。
またこのサイクルでもっとも重要なパートといえる、志向性のタネの探し方と言語化には、適切な第三者のサポートは不可欠です。
まずは「知命塾」をしっかりとチェックしてみてください。志のある仕事を獲得するために、一緒に頑張っていきましょう。