キャリア転職に有利な資格とキャリア採用を行う企業側が本当に知りたいこと

キャリア採用で企業が求める要件って何?

キャリア採用で企業が求める要件って何?

一般的に履歴書や職務経歴書には、自分のPRポイント、実績や成果といったプラスの面を書きます。敢えて失敗や苦労した経験を書く人はいません。しかし、実はキャリア採用で企業の方が知りたい情報の一つに、この「失敗経験」「苦労経験」があります。ただ「失敗話」や「苦労話」に留めてしまっては、これは確かにマイナスイメージのみ。採用側や経営者が知りたいのは、「これらの経験をどうやって乗り越えたか」「これらの経験からどう学び、どう活かしてきたか」です。

なぜなら、これらを知ることによって、その人の「何としても目的を果たそうとする姿勢」「プレッシャーに対する耐性」「課題に取り組む際の柔軟性」など、仕事に対する価値観や姿勢、仕事の進め方などが、これらの体験談を通じて見えてくるからです。

経験こそがキャリア採用における重要な要件

インパクトが大きければ大きいほど、つまり、その苦労や失敗のスケールが大きく、かつその困難を乗り越えてきたという人ほど、転職市場価値は高いと言えます。

私どもの会社では、求職者にインタビューするとき、「今までの仕事で一番苦労したことは何ですか。またそれをどうやって克服しましたか」という質問をします。すると「関連会社に経営責任をもって出向して、その会社の立て直しやプロパー社員の育成をしたが、孤軍奮闘で苦労しました。だけど、その時に、親会社のやり方では通じないということがわかり、仕事を進める上での価値観や判断基準がガラリと変わりました」という答えが返ってくると、「ああ、この人は貴重な経験をしてきたな、そしてそれを自分の糧にしたな」と思うわけです。

なので、キャリア形成を中長期的に考えている方は、敢えて進んで苦労経験を選択することも。なぜなら、苦労経験がキャリア形成において自分の成長を促すということをわかっているのです。2月3月は、半期ごとのレビュー面談の時期でもありますが、上司との面談で、今後のキャリアについて話すとき、こうした苦労経験の選択についても考えてみるといいかもしれません。

キャリア転職に有利な資格って何?

キャリア転職に有利な資格って何?

続きましてキャリア転職に有利と言われる資格について、いくつかピックアップしてあれこれお話ししてみたいと思います。

簿記

簿記

まず「簿記」。こちらは、現在経理実務ができる人材の需要が高いことから、簿記の資格を持っている方は、転職では有利になることがあります。ただし、それは2級以上。経理人材のスペシャリストとして活躍したいならば、「経営管理に役立つ知識として、最も企業に求められる資格の一つ。
企業の財務担当者に必須。高度な商業簿記・工業簿記(初歩的な原価計算を含む)を修得し、財務諸表の数字から経営内容を把握できる。高校(商業高校)において修得を期待するレベル。」(出典:商工会議所の検定試験(https://www.kentei.ne.jp/bookkeeping)と定義されている、2級以上が望まれます。

社会保険労務士

社会保険労務士

次に、「社会保険労務士」。こちらも転職時に有利と言われています。ただし、こちらは、資格取得もさることながら、関連実務の経験も問われますので、資格を持っているだけでは難しいかもしれません。

建築士

建築士

今、最も引っ張りだこな資格と言えば、建築系のもの。「一級建築士」「二級建築士」「施工管理技士」などは、需要に対して圧倒的に求職者が少なく、これらの募集の多くは「年齢不問」となっています。これらの有資格者の定年後を、次の会社がどんどん狙っているということ。建築関連は、2020年の東京五輪関連の建築ラッシュで人手が足りていないのですが、それだけではなく、実は2020年の後の、アジアを中心とした海外展開を視野に入れている企業も多くあります。そこを見込んで、腕の良い技術者の争奪戦になっています。ただし、こちらも資格のみならず、実務経験を問われますので、ご注意ください。

TOEIC

TOEIC

最後によく言われるTOEIC。選考に有利とされるのは一般的にスコア600以上と言われています。外資系を狙うならば800以上は必須。ただし、こちらもTOEICスコアもさることながら、ビジネス上で支障なく使えるかどうかがカギになります。笑い話のようなエピソードですが、TOEIC900オーバーだったのに、ビジネス上で殆ど使えなかった、などという人もいたそう。(極端な例だとは思いますが・・・)

資格だけではダメ?実務があってこその資格

まとめると、資格は選考の際に有利になるものもありますが、「資格」単独での優位性よりも、「資格プラス実務」となってより差別化できるものとなります。例えば、「中小企業診断士」を取ればいきなり中小企業対象のコンサルティングができるかというと、現実はそうはいかないわけで、資格というのはその実務に取り組むための言わば「ハシゴ」的なものであると捉えておくとよいでしょう。

また、よく「資格取得コレクター」的に、いろんな分野での資格を持っている方もいらっしゃいます。もちろんそれが悪いことではないのですが、こと「転職」という場面に限って言えば、履歴書に書ききれないくらいの資格を記載するより、その募集職種に活かせる資格に絞って記載するなどの配慮が必要です。
これも私が実際に経験したことですが、ある方の履歴書の資格の欄に「けん玉検定●段」とだけ書かれてありました。新卒採用ならばアピール材料の一つになりますが、キャリア採用の場合は、よっぽどけん玉を使うような業務内容でない限りは、敢えて記載する必要はありません。面接で「趣味や特技は何ですか」と尋ねられた時に答えればよいのではないでしょうか。
資格試験は、TOEICや簿記のように年複数回実施されるものもあれば、年1回しかないものもあります。転職に役立てるために資格取得を目指す方は、試験のスケジュールや合格率、難易度など、よく調べて計画的にチャレンジを!