【当社の理念について】いつでも、いつまでも、新しいことにチャレンジできる社会を創る

新年にあたり、当社の「いつでも、いつまでも、新しいことにチャレンジできる社会を創る」という理念、そして知命塾はなぜできたのか、当社の成り立ちの理由についてお伝えしたいと思います。
知命塾にご興味をお持ちの方にも、知命塾とはどんなものかを知っていただく一助になるかと思いますので、ぜひ最後までお付き合いください。

当社の経営理念

いつでも、いつまでも、新しいことにチャレンジできる社会を創る

まず当社の沿革を大まかに説明しますと、当社・社会人材学舎グループは、最初に個人向けキャリア塾「知命塾」を運営する会社「社会人材学舎」から始まりました。その後、「知命塾」を修了した方々にさらなる活躍の場をご用意したいという考えから職業紹介事業に着手し「社会人材コミュニケーションズ」を設立、さらにキャリアに関する調査・研究等のために「社会人材研究所」を設立し、2020年現在、創業7年目を迎えたところです。

この間、30歳台半ば以降のミドルシニアの方を中心に、仕事というフィールドでより一層活躍していただけるように、というコンセプトで事業を進めて参りました。
私どもの記憶では、創業当初こういった事業者はおりませんでした。
今では環境も変化し、ミドルシニアの方の活躍の機会も増えてきておりますが、創業当初はまるでそのような環境にはなく、才能あるミドルシニアの能力がまったく見過ごされている状況下にあったというのを覚えております。

社会人材学舎グループの理念について

そのような状況下において、「いつでも、いつまでも、新しいことにチャレンジできる社会を創りたい」という理念を実現するため、我々は社会人材学舎グループを起業いたしました。

今でこそ日常的に聞く「人生100年」という言葉も、我々が創業した2013年にはない言葉でした。(参考までに、リンダ・グラットン著『LIFE SHIFT』の発行が2016年です。)
そういう意味では先駆けだったのではないかと思いますが、なにせ当初はそういった概念が言葉として明確に認識されていなかったことから、実績を積んだミドルシニアの能力が年齢という単一のものさしだけである日突然、社会から区切りをつけられてしまうことに忸怩たる想いを抱いたことが「知命塾」開講の理由のひとつです。

いつでも、いつまでも、活躍できる社会を目指す理由

日本はキャリアであるとか、働き方の多様性といった考え方が非常に狭い国です。閉塞的であるといってもいいかと思います。
要するにチャレンジできないことが多いということですが、例えばミドルシニアは55歳、あるいはもっと早い時期に役職定年を迎えるという事実があります。まだまだ活躍できるけれど60歳になったから一度退職をして希望すれば再雇用、という会社のあり方はよく聞かれますね。
上場企業において多くみられる慣行ですが、未だある年齢を迎えただけでチャレンジの機会が少なくなるというのは、能力とは無関係な線引きであり、その個人にとっても社会にとっても合理性がありません。

今までの実績や知見がある、能力も衰えているわけではない。若手と比べたら体力勝負は無理としても、代わりに付加価値の高い仕事ができる。けれど年齢という線を引かれてしまう。
こういう実態はある意味で年齢差別にあたらないか? と我々は思っています。

年齢だけでなく、性別でもそうです。特に女性ですが、子育てや他の理由で一度家庭に入ってしまうと、そこから復職するというのが非常に大変な社会が日本であり、景気に関わらず厳しい場合が多いです。
また派遣社員として働いていた方が正規社員になる、これも難しい場合が多いというのはよく聞かれる話です。正規がいいか派遣がいいかという選択の自由はあるべきですが、正規社員になることを望んでいる人にとって雇用形態の違いで待遇等に格差が生まれている以上やはり問題であろうと思います。
就職氷河期世代の方もそうです。雇用形態を選ぶ以前に、そもそも新卒採用の時点で正規社員として採用されるという選択肢は他の世代に比べてとても狭き門でした。
もちろん地方在住の方もそうです。地方ほど選択肢が少ないという問題もあります。実際にはいい企業もたくさんありますが、都市部に比べるとやはり厳しいことが多いのも事実です。

教育・研修事業に長く携わってきた身としては、年齢・地域・性別といった条件だけで活躍の場を制約される社会に対し、「こんな社会でいいのかな」という疑問をずっと感じていました。
これらの問題を少しでもどうにかしたい、微力ながら立ち向かいたい。それが社会人材学舎グループを創った理由であり、冒頭の理念につながっています。

キャリアの多様性のある社会に向けて

「いつでも、いつまでも、新しいことにチャレンジできる社会」が実現すれば、効用は大きいと思います。
例えば数年間集中して働いたあと、2年間だけ引きこもりたい。その後また仕事に戻りたい。
あるいは1年間海外旅行をしたい。理由は視野を広げるのでも、単に日常からの開放でもいいわけですが、帰国後新たな仕事を獲得し再び活躍できる。
子育てや介護などで離職したが、環境に慣れてきたら復職したい。
これらは一例ですが、こういったことを実現しやすい社会を想像していただければと思います。

しかし現状の日本では、このようなキャリアの中断やルートの変更が受け入れられにくい会社が多いのも事実です。当然、実行に移すことは難しいと思われますし、そのうえ「復職する」「スムーズに、今までと違う業界の仕事を獲得できる」といったことになると一層難しい状況だといえます。

そういう「単線型」のキャリアは、社会の変化や人間の多様性を考えればおかしな慣行だと言わざるを得ません。それを「知命塾=キャリアを考える場」を作ることによって解決しようとしたわけです。

「知命塾」の開講の理由

繰り返しになりますが、「いつでも、いつまでも、新しいことにチャレンジできる社会を創る」ために、キャリアという視点からアプローチしてそれを解決しようと思ったことが「知命塾」をはじめた発端でした。

具体的には、キャリアを考える場を個人に向けて開くことによってこれを解決しようと思っているわけです。それが「知命塾」という場です。個人がキャリアを考えなおすことで解決できるのか、という点においては後述いたします。

個人向けキャリア塾「知命塾」とは、自分のことを知り尽くし、キャリア戦略を考えるキャリアデベロップメントのための塾です。

「知命塾」という名称については、怪しいだとかハードルが高く感じる等、塾生含め周囲から繰り返し言われているのですが(愛ある助言だと受け止めております)、この名称は論語の「五十にして天命を知る」という言葉からきており、先ほどの理念に沿ってキャリアの問題を解決すべく、個人の側からどういうアプローチができるのか、といった発想で名付けたものです。
修了生をはじめ体験会などに参加された方はご存知だと思いますが、「知命塾」は非常に実践的であり、理論的なキャリア開発の場といえます。決して精神的な癒しの場ではないのです。

閉塞的なキャリアの原因考察

さて、日本においてキャリアが閉塞的であることの原因は3者それぞれに課題があると考えています。まずは企業、次に社会の仕組み(システム)、そして個人の3者です。

企業について

ここ最近になって、主に大企業ですが、企業は社員のキャリアについて対応を始めようという考えが浸透してきているようです。これは望ましいことだと思っております。けれど多様な中途採用のあり方等の自由なキャリアパスを認めるなど、具体的な行動という意味ではまだまだ進んでいない状況です。
私も大企業の一員だったことがありますから、企業の苦しい状況も良く分かります。急激に実行してしまうと会社が傾きかねないような大きな経営判断になるわけで、慎重にならざるを得ないのは当然でしょう。
もっといえば社会全体の(もしくは大多数の企業の)意識の変化がなかなか進まない中で着手すること自体が厳しいことも挙げられます。今の時点において企業は相当努力しているというのは承知の上ですが、まだまだ対応が遅れているということも事実でしょう。

社会の仕組みについて

先にも触れましたが、社会全体の意識が企業の行動に大きく影響していることはご理解いただけるかと思います。
労働市場においては、まだまだミドルシニアへの需要は少なく、女性についても基本的には厳しい状況に変わりありません。
このような環境においては、職業紹介をするにしても今までの一般的なマッチング方法では限界があるかなと感じております。新しい視点でのマッチング方法を考え実行していく必要があると思います。

個人について

私どもが着眼している個人という切り口においては、前提として「実はチャンスがあるけれどもそれを見逃している」ことが多くあり、さらに「個人ご自身がご自身のことを分からない」という問題があります。ゆえに個人向けキャリア塾が有効でもあるわけです。詳しくは次項にて、「知命塾」と合わせて後述します。

また職業紹介を希望される方については、新しい視点でのマッチングメカニズムを考案して取り組んでおりますので、厳しいと言われる50代の方でも正社員として採用されたり、60代でも個人差はあるにせよ就業されたりと成果につながっています。求職者の方に喜んでいただけて当社としても嬉しい限りです。

キャリアの多様性のある社会に向けて

「知命塾」は何にどう役立つのか

さて、前述の「個人ご自身がご自身のことを分からない」という問題についてですが、自分のことなのに何が分からないかというと、例えばご自身の能力をご自身で評価できないという点が挙げられます。

採用の各段階を想像していただきたいのですが、職務経歴書等の書類選考をはじめ、複数回行われるだろう面接等についても、すべて他者による評価です。他者が自分をどう評価するのか、自分で分かるというのは矛盾です。
他者から見たときの自分の能力や魅力がわからない、だから説明しにくい。自分で思い込んでも違うかもしれない。そういうことがあります。
ですから他者の目線を通した自分を知ることが一番重要です。これがまず第一歩です。

その過程で、自分が何をしたいのか・するべきなのかという、モチベーションの源泉にもなる「己の方向性を知る」ことも重要です。

さらに先ほどの客観的な、経済価値のある能力についても言語化しなければいけません。ご自身の方向性を一通り明らかにした上で表現していく能力も必要です。自分のことを自分で、他者にとって分かりやすく表現する、ということです。

これら一連を行なえるようになることがキャリア開発です。
キャリアの開発の場として、個人がいつでも自由に参加できるように作り上げたのが知命塾です。これが我々の、個人に向けた対策と考えています。

個々人のキャリア開発が「いつでも活躍できる社会」につながる

日本ではまだまだ、個人向けのキャリア開発という考え方が浸透していません。
従来、個人のキャリア開発をする機能は人事部が中心になって担ってきたという歴史があります。そのため個人が、社員一人ひとりが、本当は自分がどんな経済価値を持っていて、未来に向かってどんなキャリアパスを描きたいのか、といったことを、ゆっくりじっくり考える機会はほとんどなかったといって良いでしょう。
そういった意味で「知命塾」の存在は今でも貴重な場と言えるかと思います。
将来的には個人向けのキャリア開発という考え方が普及して、皆さんがいつでも活躍できることが当たり前の社会になることを望んでいます。

こういった我々の活動にご賛同、ご協力いただければ幸いに存じます。
ここまでお読みくださりありがとうございました。


2020年のはじまりに寄せて
(株)社会人材コミュニケーションズ代表取締役 宮島忠文