自分の力に気づいていない人へ

自分の力に気づいていない人へ

世の中の情勢を語る時に、「変化の時代」という言葉をよく目にする。その度に違和感を感じる。世の中は常に変化していて、変化しない時代なんてないのだから。もっとも最近は政治の流れも、技術の革新もかつてよりダイナミックになっているとは思う。けれど、これまで世の中が一定だったことはないはず。

ビジネスマンを取り巻く環境も常に変化をし、それに対応して力を蓄え続けているのだが、当の本人たちは意外に鈍感だ。

たとえば会社の名前は変わらずとも中味はすっかり変わってしまった、なんていう会社は少なくない。古い話の部類に入るが、IBMはハードの会社からすっかりソリューションの会社になっている。フジフイルムは今や「写真」よりも「医療」で話題になることが多い。
Fintecの時代になり、これから金融業界で生きていくにはIT技術への理解が欠かせない。思いもかけない業界への進出、思いもかけない会社との協同などが始まっていく。今までも、これからも会社や仕事を取り巻く環境は常に変化をしていて、社員はそれに対応する過程で学び、適応し続けている。つまり、意識せずとも進化をしているのだ。

ただ、その進化は日々流れていく仕事に対応する中で身につけているので、ことさら言語化をしたり、自分の力や能力としてインデックス化をしていない。だから自分の中に蓄積されている力、獲得したスキルに気づいていない。
例えば金融業界の方なら金利サービスから非金利サービスに拡大する中で、かつては持っていなかった証券や保険商品などに知識を広げたかもしれない。今であればブロックチェーンの知識を獲得しつつあるかもしれない。

自分の力や能力というと「マネジメント力」「リーダーシップ」などという一般的なタイトルを思い起こして終わりがちだが、もっと具体的にしたい。日々対応している業務の中で身に着けた、具体的な力やスキル、知識をあらためて考えてみると良い。仕事を始めてから今までの「仕事自分史」を振り返ってみよう。どんな仕事をしてきただろうか、どんな逆境を乗り越えてきただろうか。意外に忘れているものだ。
当社のプログラムの中でこのワークをすると、多くの方が見事にスカスカな自分史を書く。時間をかけてじっくり掘り起こし、身につけてきた力やスキル・能力を明らかにすることによって自信を持てるはずだ。そしてそれが、今後のキャリアを考える上での材料になるのだ。