[1]あなたのキャリアは本当にあなたのものか

あなたのキャリアは本当にあなたのものか?


キャリアを会社に預けているとは?

もしあなたが会社員なら、今後どういった仕事をするか、身につけるべき知識はなにか、次に進むポストなど、会社が提示してくれているかもしれません。

そこに、あなたの主体的な意志は反映されていますか?


キャリアは本当にあなたのものか?

「自分はずっとこの会社に勤めるだろうし、会社に従っていればいい。」

そう思っているのだとしたら、ちょっと立ち止まって考えてみませんか。
人生100年時代が他人事ではなくなった現在、長い人生において自分が進む未来を考えたとき、

・どんな生き方が自分にとって本当に幸せな生き方ですか?
・あなたにとっての理想の将来像はどのようなものでしょうか?

たとえば、
・いまの会社で長く働き、経営層として会社の成長に寄与したい。
・自分のスキルを活かして、さまざまな企業からオファーのあるプロフェッショナル人材になりたい。
・好きなことを極めて、起業したい。
・お金をためて、それを元手に投資家として生計を立てたい。
・早期引退して田舎でのんびりと悠々自適生活を送りたい
などなど…

これらは一例ですが、
いま現在、自分の理想の将来像を実現していくプロセスのさなかであると言い切れないのであれば、まだキャリアを本当には「自分のもの」にできていないということです。
あなたが会社員なら、キャリアを会社に預けてしまっている状態といえます。


自分のキャリアを「会社に預けている」ことの、一体なにが悪いのか

・まだ若手だから、そこまで具体的に考えなくても大丈夫。
・自分はずっとこの会社に勤めるつもりだから、会社がキャリアを考えてくれれば助かる。
・役職定年はないし、退職金もちゃんと出る予定だから、年金受給開始までそれで生活すればいい。

…など。そう思っているのだとしたら、ちょっと立ち止まって具体的に想像してみてください。


転職やキャリアチェンジを考えたことは一度もないですか?

もしいま、とても条件のいい採用情報があり、あなたの経歴やが採用条件に当てはまったとしたら、どうしますか?
「よい条件」というのは給与であったり、休日の取りやすさであったり、やりがいの感じられる仕事内容であったり、ご自身の希望に沿った内容であると仮定します。

すぐに転職活動を始められるのであれば、目的と方法論が明確になっている証拠でしょう。
逆に、心は揺らぐが行動にはなかなか移せない、というのであれば、あなたに行動をためらわせているものは何でしょう。キャリアづくりへの準備不足からくる、自信の不足ではないでしょうか?

別の例を上げてみます。
もしいまの会社で新規事業部が立ち上がり、そこには自分にとってやりがいを感じられる仕事があったとします。
しかし、その仕事をするには望ましくない条件も一緒に受け容れなければならない。
例えば家族がいて転勤を希望していないのに、遠方の事業所でしか新規事業が行えず、単身赴任を受け容れざるを得ない場合などです。

どういう未来を選ぶか、すぐに答えは出たでしょうか?

いずれの例でも、すぐに自分の取るべき行動を思い描けたか否かが重要です。

キャリアを会社に預けている、つまり主体的に考えたことがない人は、どうすることが自分にとって一番「よい条件」になるのか明確に判断ができず、二の足を踏んでしまったり、機会そのものを逃してしまうことが多々あるのです。

機会を十分活かせないのは、後悔のもとになりかねません。
ぜひこの機会に、ご自分のキャリアについて、じっくりと考えてみることをおすすめします。


いまのままで定年を迎えた場合の生涯年収を知ろう

給与額を度外視して働いているのでない限り、自分の生涯年収がどの程度になるか、早い段階で把握しておくことは重要です。
また年金受給額の予測値とあわせて、生涯の支出がどのくらいかかるのか、計算してみてください。
必要な金額がわかると、キャリアづくりやセカンドキャリアが、ぐっと身近なことに感じられてくるはずです。

また家庭のある方のキャリアづくりは、早い段階で家族も巻き込んで行う方がスムーズです。
その際にはご自身の希望とともに、生涯年収と生涯支出の考え方が役立つはずです。


※キャリアとは、仕事を通じて志を実現する成長プロセスであると、社会人材学舎®では定義しています。