Vol.4 株式会社リゾーム
株式会社リゾームは創業25周年を迎える岡山の企業。
中山社長は百貨店、ニチイ(後のマイカル)など転職を重ね、その後自ら起業。
主に流通小売業に向けた情報戦略支援事業、パッケージソフトウェア企画・開発・販売事業、コンサルティング事業、サービス運営事業を展開している。
主なターゲットはショッピングセンター(SC)業界だ。
流通業界のマーケットは、百貨店業界6兆円、コンビニ業界7兆円、スーパー業界13兆円と言われているが、ショッピングセンター業界は30兆円のマーケット。全国3,300施設の内、1,200施設にリゾームのお客様になっていただいている。地方のマーケットへは地元のしがらみなどがあり、なかなか入り込めないため全国規模のマーケット、しかもニッチなマーケットでいかにシェアを取るかを課題としてきた。
ビジネスには3つのスタイルがあると考えている。ひとつは従来型のビジネスの継続、二つ目は拡大マーケットに向けた便乗ビジネス、三つ目は課題マーケットへ向けた挑戦だ。リゾームが目指しているのはこの課題マーケットへの挑戦だ。
流通業界も「人口減少と高齢化」「景気低迷(特に地方)」「情報化」という大きな変化にさらされている。かつて隆盛を誇ったSCも、テナントの撤退による空き店舗増加、賃料収入減少などの課題に直面している。逆にこの課題をどう解決するかということが、リゾームにとってはチャンスとなる。具体的には全国のSCに出店する全テナント、約16万店舗の出退店データを毎月更新する「SC GATE」という情報提供サービスを2013年から開始した。
また「出店ダイレクト」という、出店希望の企業とデベロッパーのマッチングを支援するサイトも昨年から運営している。その他、「BOND GATE」という本部と、現場店舗の、スタッフとのコミュニケーション支援、働き甲斐、仕事の効率化のためのコミュニケーション・ウェアの提供も展開している。
こうした事業を通じて17期連続黒字経営となった。企業の成長はいかに新しい商品を作り続けるかということだと考えている。リゾームの商品は
- 自社開発で仕入れがなく、自分で値段が決められる粗利率が高い商品
- 保守料金など、毎月収入が定期的に入る仕組み
- 他が思いつかない、しかし顧客の課題解決につながるニッチな商品、サービス
社長の仕事は10年先を作ることだと思っている。
SC業界の未来づくりへ向けた革新と挑戦を続けることだ。馬車に乗っている人に何が欲しいかを聞くと「もっといい馬車と答える」ものだ。車を知らない人は「車が欲しい」とは考えない。業界の中での固定概念で発想をしがちだ。そこに客観的な課題意識を持ち込み、解決をすることに意味があると思っている。大切になってくるのが先を見通す目を持った「人」だ。
新しいキャリアに挑戦する人に伝えたい。それは「良き事を念う(おもう)」ということだ。そして自ら行動を起こす。行動をしなければ、何も始まらない。たとえ半歩でも、昨日より前進する。絶えず考え行動し変化を続ける。「念い(おもい)」がその人の人生を作るものだ。死ぬまで人は成長できる。何のために、誰のためにその命を燃やしたのか? それが自分の生きた証だ。
そして人生には「二度」縁がある。縁を大事にすれば、縁を活かす事が出来る。
しかし、準備がなければ縁も活かせない。総ては準備が肝心。転職は辞める前の助走が必要だ。
リゾームは100%社内株主だ。外部の影響を受けず、成長を目指す仲間と共に、未来に向けた仕事をするためだ。お客様と共に時代の変化を先取りし、常に競合他社が真似のできない革新的は独自商品、サービスづくりに挑戦をし、100年企業を目指したい。長期成長型ビジネスモデルの追求をしていきたいと考えている。
2016年10月11日公開